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匂いの記憶

新年 あけましておめでとうございます

11月半ばから急に寒くなり、気が付いたらセーターを着込まないと乗り切れない季節となっていました
昨年のクリスマスから風邪を引き、正月まで寝込み回復したので、正月らしいことを一切しないで年が明けてしまいました
そんな風邪菌と死闘を繰り広げている中、目が覚めては「今自分はいくつの時代にいるんだろう?」と訳のわからないことを思い、また寝てタイムリープに戻ることを繰り返した
弱っている時、人っていうものは、どこからともなく思い出が頭を駆け巡り“あぁ~これは走馬灯なのではないだろうか?”など思い、目が覚めて自分がまだ生きていることを確かめる

今回もいつもと同じように、自分の生存確認をしてタイムリープに戻る、その最中、一番最初に思い出すのは、聴覚の会話や視覚のシーンではなく、嗅覚の“匂い”であることを発見した

5歳の思い出

こたつでごろんと横たわり、目を少しあけては瞑ってウトウトーーーー
キッチンに立っている母の後ろ姿がぼんやり見える
ふつふつ コトコト 音ともに生暖かい匂いが立ち上ってくる 
あぁ〜もうご飯の時間なんだ  と時間が読めないけど なんとなく夕方なんだと思う
当たり前のような日常がとても幸せを感じる


寒さを感じる匂い

外に出て、スッと鼻から息を吸うと
鼻の奥がキーンとする
かき氷を食べ過ぎたわけでもないのに
冷たい感覚が脳内を走る
この匂いこそ東北特有の秋が終わり冬が始まる感覚
きっと今 中学生


どこか懐かしい匂い

ほのかに臭う灯油
あったまった布団の匂い
寝った玄関の匂い
藁の匂い
霜を踏んだ時のほのかに香るの匂い

人それぞれ“匂いの記憶”を持っている それがいつ思い出されるか、は
わからない

それが、歩んできた人生の分だけ
累積していると気がつくと
なんだか、自分の人生も悪いもんじゃないと思えるのだ
他にもまだある

水が満たされている雨の匂い
耳をすばせても足音が聞こえない静かな雪な匂い
もみの木匂い
せっけんの匂い
お母さんの匂い
お友達のおうちの匂い


子どもと過ごした時間の数だけ
“匂いの記憶”があるはずだ
わたしは息子と匂いの記憶の共通点はいくつあるだろうか?

まだ今年も共有できる記憶を増やせそうだ

anri

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